第16作 夢猫の国のニャニイ
公開日:2004年7月17日
上映時間:51分
同時上映:つきことしらたま~ときめきダンシング~
あらすじ:夢猫の国の子猫とメロンパンナの物語
ポイント
・子猫のニャニイのママになるメロンパンナ
・ロールパンナがメロンパンナに”何のために生きるのか”について語る
以下ネタバレ注意!
目次
夢の中の卵が現実に…
ある日、アンパンマンたちは全員同じ夢を見ます。
その夢の中でメロンパンナが手にした卵が現実の世界で孵化し、子猫が生まれました。
子猫を母親のように可愛がるメロンパンナ。
子猫はメロンにはなつくが、しょくぱんまんやカレーパンマンにはビビり。
しょくぱんが思わず、「ショック~!!」とショック受けてたのが地味にツボw
子猫を自分が育てる、と宣言したメロンに、ジャムおじさんは優しく諭します。
ジャム「誰かを育てるというのはとても大変なことなんだよ。
その子はまだ小さい赤ちゃんだからしっかり世話をして、大切に守ってあげないといけないよ。それができるかい?」
メロン「はい!」
ここの返事が「うん!」じゃなく「はい!」なのがメロンの決意が伺えて素晴らしい。
子供向けでも大事なメッセージを盛り込むのがアンパンマンの魅力の一つでもあります。
子猫の鳴き声がニャニイだったことから「ニャニイ」と名付けられました。
ニャニイをロールの元へ連れて行くメロン
道中、ニャニイを自分のものにしたがったドキンちゃんに奪われてしまい…
しかし、タイミング良くロールパンナが登場し、すんなり撃退。
OPのアンパンVSバイキンでも思ったけど、今作は動きがキレッキレというか細やかというべきか
ロールのリボンさばきもなかなか見ごたえありました。
メロンはロールにニャニイを紹介します。
抱っこをせがむニャニイを抱き留め、良い心が反応するロール。良い雰囲気。
ニャニイが消える!?夢の中の国との関係は…
ジャムおじさんによると、ニャニイは夢猫の国に100年に一度生まれる特別な猫だったことが判明。
夢から覚めた時にメロンと一緒にアンパンマンワールドに来てしまったのだそう。
なんと、ニャニイは夢猫の国にしか生えない木の実を食べないと消えてしまう。
しかも、ドリーム彗星が近づく今夜でなければ夢猫の国には行けないらしい。
突然の別れフラグにショックを受けるメロンパンナ。
ニャニイと最後の散歩に行くが、終始悲しそうなメロン(´・ω・`)
しかしメロンははたと気づきました。
メロン「ジャムおじさんはあんなこと言ってたけど、ニャニイはこんなに元気なんだもん。このまま何も起こらないかも…」
メロンはニャニイを連れてくらやみ谷へ行きます。
子離れしたくない親の心境か、独断なメロンはなかなかレアです。
メロン「そうよ、パン工場に帰るの止めて、くらやみ谷でニャニイとロールパンナお姉ちゃんと三人一緒に…」
個人的にはそれも良いかなと思っている。
むしろ、ロールメロンのパンナ姉妹で暮らさないのか…
メロンはロールにパン工場に来て一緒に暮らしてほしいと思ってるだろうし。
メロンはロールの元へ行くという選択肢をなぜ今まで封印してきたのか…!?
そういう回が今まであったのか…何しろ話数が多いから把握するのは難しいですが、何か情報あったら教えてください。
まあでもぶっちゃけくらやみ谷のパンナ姉妹ってどう考えても危ない雰囲気しかないのでNGでしょうが…;
やっぱり皆でワイワイ暮らす方が良いに決まってますしね(´・ω・`)
メロンに胸の内を語るロール
ニャニイの声で我に返り、自分の考えを改めるメロン。良い娘過ぎる…
メロンはどうしたら良いかわからなくなり、泣き出してしまいます。
ここでまたまたロールパンナ登場。
メロンはロールにニャニイのことを相談します。
メロン「でもわたし嫌なの。ずっとずーっとニャニイと一緒にいたいの」
ロール「一緒にいなくても、心はずっと一緒にいられる。
…私はそうだ。メロンパンナと離ればなれでも、ここに…ここにいつもメロンパンナがいる」
メロン「……!」
ロール「だから私は寂しくない」
ぬああああああ……ロールだからこそ言える言葉でジーンときました。
14作目のうきぐもでは、メロンが「私の心はお姉ちゃんとずっと一緒だもん!」と訴えてましたが、
今作では逆にロールがメロンにしっとりと話してくれたことが嬉しいです。
今までの映画でも、ロールは極力自分の思いを口には出さなかった方なので。
うきぐものローラには話していましたけど、それは彼女が隔離された状況だった故なのだと個人的には解釈しています。
うきぐも城についてはこちら↓
皆と楽しく暮らすことはできないけれど、最愛の妹には自分の思いをしっかり伝える。
そういう愛は、戦いの中で守ること以外に今までしてこなかったと思うのでとても新鮮でした。
ロール「この世に生まれてくるものは、みんな何かを役目を持っている」
メロン「役目?」
ロール「何をするために生まれてきたかということだ。私はまだ自分の役目が分からない」
”何のために生まれて 何のために生きるのか”
ロールのこの言葉を聞くと、いつもアンパンマンマーチの歌の一節が浮かんできます。
このシーンのちょっと前にアンパンマンが岩陰に身を潜めているんですが、その演出でもこの歌を思い出させているようで涙が出ます。
ロールはニャニイには役目がありそれを行うことがニャニイの幸せなのだと、メロンに伝えます。
メロンはロールの言葉で悟ります。ニャニイの幸せを一番に考えて受け入れなければならないことを。
メロン「ありがとう、お姉ちゃん。あのね、わたしのここにもいつもお姉ちゃんがいるの。
だから、お姉ちゃんが言ってくれたこと、よく分かったの」
ロール「これからは、ニャニイもここにいる」
メロン「うん!」
笑顔で言葉を交わす二人。うきぐもの時はまごころ草の花のせいもあって別人だったロールですが、
今作は根底から心が通い合ってる姉妹だなと実感しました。
しかし、ニャニイの身体に異変が…
ニャニイの異変にそれまで黙って身を潜めていたアンパンマンが颯爽と現れ、パン工場に行くように促します。
ロール「頼んだぞ!アンパンマン」
アンパン「任せて!」
このやりとりだけでもう…虹のピラミッドの時が嘘のようだ…もうすっかり和解状態の二人に感無量です。
メロンのお兄ちゃんとお姉ちゃんだもんな…
虹のピラミッドについてはこちら↓
アンパンマンのイケパンさが光るシーン…超必見
アンパンマン号で夢猫の国に向かうアンパンマンたち
そこには荒廃した国が広がっていた……なにこれ子供向けとはオモエナイ( ゚Д゚)
さらに、この国の木の実はほとんどバイキンマンによって取りつくされていたのでした。
木の実を食べれば夢叶うと勘違いしているもよう。
アンしょくカレーでバイキンを足止め、メロンとクリームが木の実を探すことに。
木の実を取り過ぎたのが原因で、ついにムーマという悪夢の怪物が現れます。
ちなみにムーマ役の西尾拓美さんとニャニイ役の西村知美さんはご夫婦らしく…夫婦で共演とはこの時代にしてはなかなかレアケースですな(‘ω’)
子供向けじゃないシーンが続く中、ムーマの光線を浴びせられ、しょくぱんまんとカレーパンマンが猫になってしまいました。
この敵に変身させられるシリーズの中では随一の可愛さじゃないだろうかw
ジャムおじさんやバタコさん、バイキンやドキンちゃんたちも猫にされてきます(笑)
木の実を探すメロンパンナとクリームパンダを狙ってムーマが光線を浴びせかけます。
…が!ここでアンパンマンが真上から登場。二人をかばって猫にされてしまいます。
ここのかばい方が今までの比じゃないくらいカッコよすぎてしびれるッ!
アンパンマン最大の見せ場です。イケパン過ぎました。
これはぜひとも生で見て欲しい、アンパンがイケパンだと心から実感できるシーンなので(本当言葉じゃ言い表せられない)
よく今のアニメで見る「かっこいいだろ」みたいな押しつけがましい感じが一切感じられないんです。アンパンだからかな…とにかくカッコよい。
衝撃的なシーン
窮地に立たされるメロンとニャニイ。
メロンは命がけでニャニイを守ります。
そんなメロンを見たニャニイはいきなり…衝撃的な姿に。
ちょっと一気に変わり過ぎててびっくりしてしまった( ゚Д゚)
後、もう一つ衝撃的だったのはアンパンの顔を最後に送り届けるのがバイキンマンだったこと。
今まで邪魔してたのにこの時は猫になっていたからか、かなり協力的でした。
まあ顔はイヤイヤやってる感じだったですけど(笑)
まとめ
窮地に立たされても、ロールを呼ばなかったのは、
メロンは自分が母親であることを自覚していて、命をかけてニャニイを守ると心に決めていたから…
今までは危なくなると早い段階でロールを呼んで助けを求めていたんですが、今回は最後まで自分でニャニイを守る姿勢を貫いていたので
人間的に…パン的に成長しているんだなと…(誰目線
戦闘じゃなく思いを語ってメロンを助けたロール、美味しい役どころでした。
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